2021年2月12日金曜日

『寒月の「首縊りの力学」その他』中谷宇吉郎


以上の話は漱石先生がいかに色々な材料を美事に処理されたかという一例にもなり、またどのような話でも、特に文学者の方に比較的不得手でありそうな科学的の話でも、よくその本質を理解されていたということを示す例としてもみることが出来ると思われる。またこれはほんの一例ではあるが、漱石先生の書かれたもののモデル詮議などをすることはいかにも意味のないことという気もするのである。

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